「がん」確定44人変わらず 甲状腺2巡目検査、「疑い」1人増

3・11甲状腺がん子ども基金に、支援金を申請した福島県在住で、福島県の健康調査以外で発見された小児甲状腺がん患者が4人いる。この人たちは、カウントされていないらしい。福島県健康調査に反映されていない、小児甲状腺がん患者は、何人いるのだろうか?
福島民友ニュース】
「がん」確定44人変わらず 甲状腺2巡目検査、「疑い」1人増
2017年02月21日 09時48分
 県と福島医大は20日に開かれた県民健康調査検討委員会で、甲状腺検査の2巡目の本格検査(昨年12月末現在)で「がん」の確定が昨年9月末時点と変わらず44人だったと報告した。「がん疑い」は1人増え25人となった。1巡目の先行検査の結果と合わせると「がん」の確定は145人、疑いは39人。
 検討委では2013(平成25)年6月の会合以降、約3カ月ごとに検査結果を公表しているが、新たな「がん」の確定の報告がなかったのは初めて。
 検査では、原発事故直後から3年目までの先行検査と、14年から始まった2巡目の検査を比べて放射線影響などを調べる。程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定、BとCが血液や細胞を詳しく調べる2次検査に進む。
 「がん」や「がん疑い」と診断された69人のうち63人が先行検査でA1、A2と診断され、5人がB判定、先行検査未受診が1人だった。69人の内訳は男性31人、女性38人。腫瘍の大きさは5.3〜35.6ミリで事故当時の年齢は5〜18歳。このうち、事故から4カ月間の外部被ばく線量が推計できたのは36人で最大値が2.1ミリシーベルト、15人が1ミリシーベルト未満だった。【転載終了】
男女比が31:38と、通常より男性の割合が高い。
2巡目でがん・疑いとされた69人のうち、A1、A2判定が63人と、がんの進行の早さが際立っている。
チェルノブイリでは、最初はティーンエイジ、ついで事故当時、5歳未満という広がりを見せた。

福島県以外で発見される小児甲状腺がんは、症状が出てから医師の診察を受けるので、重篤化していることが多い。
チェルノブイリでは、小児甲状腺がんだけでなく、疲れやすい、免疫力が低下する、など体力・知力が低下。循環器系、消化器系、疾病全般が増加した。
より広範で、きめ細かい健康調査と支援が、必要なはずだ。