福島原発事故後に増えた心臓病と甲状腺がん

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福島原発事故後に増えた心臓病と甲状腺がん
01.22

チェルノブイリ原発事故のあと増えた病気
チェルノブイリ原発事故の後、ベラルーシウクライナ甲状腺がんが急増したことはよく知られていますが、その他にも様々な病気が増えました。(NHK ETV特集チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告 第2回 ウクライナは訴える 』) 特に、心臓や血管の病気(循環器系疾患)で亡くなる人が急増しました。

そこで、福島の循環器系疾患を調べてみました。循環器系疾患と心疾患、脳血管疾患の死亡率は、原発事故前より増加し、全国平均の1.35倍〜1.45倍になっています。

*データソース(政府統計) データソースの見方は一番下に掲載しています。

心疾患の中でも目立つのが「急性心筋梗塞」の死亡率で、この5年間で全国平均の1.9倍から2.5倍に増えています。(全国1位) 全国平均より2.5倍も多いというのは異常なことです。
*データソース(政府統計)
原発事故の前から福島に心臓病が多い理由の一つは、塩分の摂り過ぎなど「生活習慣病」もあるかもしれませんが、塩分摂取が多い東北の中でも、特に福島県の心臓病が多い理由には、放射能の問題があると思います。なぜなら、福島には原発が10基もあったことと、明らかになっている「小さな事故」だけでも沢山あるからです。(2002年、東電・原発全17基停止命令。トラブル29件隠ぺい事件報道)しかも、日本で最初の臨界事故まで起こしています。それを29年間も隠ぺいしていました。東京電力は隠ぺいやデータの改ざんを繰り返しやってきました。

そうした体質の中で、過去に10基の原発が、いつ、どれだけの放射性物質を放出しているかは分かりません。

原発は事故が起こらなくても日常的に放射性物質を放出するため、原発に近いほど病気が増えています(ドイツ政府の調査で、原発から5km圏内の小児ガンは全国平均の1.61倍、小児白血病は2.19倍) 福島にある10基の原発は、それに加えて「小さな事故」もいっぱい起こしてきたので、心臓病が増え続けても不思議ではありません。

【転載続く】