福島原発事故後に増えた心臓病と甲状腺がん 2

【転載の続き】
また、チェルノブイリではリウマチが急増しましたが、福島でも「慢性リウマチ性心疾患」が異常に増えています。

*データソース(政府統計)

これは、慢性リウマチ性心疾患の死亡率の全国平均と福島県とを比べたものですが、福島は原発事故の翌年から急増して全国平均の約3倍も死亡率が高くなっています。(全国1位)

こうした病気以上に甲状腺の病気が増加しています。
甲状腺がんの急増
甲状腺がん悪性・悪性疑い152人〜福島県民健康調査
(2015年11月30日 ourplanet)から抜粋・要約 
原発事故後、福島県が実施している「県民健康調査」で、事故当時18歳以下だった子どもの甲状腺検査結果が公表され、2011年から2015年9月30日までの間に、152人の子どもが甲状腺がんの悪性 または悪性疑いと診断された。
2011年から2013年までの先行検査(1巡目)で、甲状腺がんの悪性または悪性疑いと診断された子どもは1人増の115人となった。また手術を終えて甲状腺がんと確定した子どもは2人増え100人となった。

また、本格調査(2巡目)で、悪性または悪性疑いと診断された子どもは(3か月前の発表より)新たに9人増えて39人となり、そのうち15人が手術を終えて、甲状腺がんと確定した。39人のうち、先行検査でA判定だった子どもは37人で、その中にA1(全く異常なし)が19人いた。

<配布資料> https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045b/kenkocyosa-kentoiinkai-21.ht

【転載ここまで】

2016年1月の記事で、確定または疑いと診断された患者数は、福島県の発表では184人にまで増加している。
だが、福島県健康調査検討委が発表する小児甲状腺がんの患者には、経過観察後に小児甲状腺がんと診断されたこどもは、含まれていない。また、福島県健康調査以外で発見された患者も含まれない。健康調査を受けていないこどもの数は、9万人もいる。
チェルノブイリでは、手遅れになったため死亡した例もある。フクシマの小児甲状腺がんは、成長が早く、転移が多数見られている。3・11甲状腺がんこども基金に応募し支給を受けたこどもは、北は岩手、秋田から南は山梨、静岡まで広がっている。
すでに手遅れになりつつあるが、検査体制と医療スタッフの増強を急ぐべきだ。