米国の原発建設を断念 東芝系WHに発注の2基

東京新聞
米国の原発建設を断念 東芝系WHに発注の2基
2017年8月1日 05時21分
 【ニューヨーク共同】経営破綻した東芝系の米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)に原発2基を発注した米電力会社スキャナは7月31日、2基の建設を断念すると発表した。完成までの追加費用が大きくなり、採算が合わないと判断した。
 スキャナは米南部サウスカロライナ州にあるV・Cサマー原発でWHに2基を発注。WHが今年3月に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したことを受け、建設計画を見直すかどうかを検討してきた。
【転載終了】

毎日新聞
東芝:上場維持見通せず 東証2部降格
2017年08月01日
 経営再建中の東芝の株式上場先が1日、東京証券取引所の1部から2部に降格した。米原発事業の巨額損失で3月末に負債が資産を上回る債務超過に陥ったためだ。2017年3月期決算に関する監査法人との協議が難航するなど難題が山積しており、上場維持には不透明感が漂っている。【岡大介、古屋敷尚子】
 東芝は1949年に1部に上場。2部への指定は初めてだ。東証東芝が提出した財務書類に基づき、3月末時点で債務超過だったと判断した。18年3月末までに債務超過を解消できなければ、上場廃止になる。
 ただ、解消のメドは立っていない。東芝は8月10日までに17年3月期の有価証券報告書(有報)の提出を目指しているが、監査法人のPwCあらたとの協議は難航している。有報には監査法人の意見を付ける必要があり、あらたが最も厳しい「不適正意見」を付ける可能性も浮上。東証東芝上場廃止にすべきかどうか審査しており、結果次第で審査に重大な影響を与える可能性がある。
 あらたと見解の違いが生じているのは、米原発事業の損失を認識した時期だ。東芝は16年12月に認識したと説明し、16年4〜12月期決算に7000億円超の損失を計上した。だが、関係者によると、あらたは「東芝は15年度に認識していたのではないか」と疑問視。企業決算では損失が分かった時点で計上する必要があるため、計上時期をめぐる溝が埋まっていない。
 上場廃止リスクは他にもある。半導体モリー事業の売却契約が遅れ、18年3月末の債務超過解消が危ぶまれている。
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