発生11日目、鎮火ならず 浪江の山林火災、10日も消火活動

福島民友ニュース】
発生11日目、鎮火ならず 浪江の山林火災、10日も消火活動
2017年05月10日 08時12分
 原発事故で帰還困難区域になっている浪江町井手の十万山で4月29日に発生した山林火災は11日目の9日、鎮圧状態が続き、県や陸上自衛隊、双葉消防本部などが早朝から消火活動に当たったが鎮火には至らなかった。10日も早朝から消火活動を続ける。
 現地災害対策本部によると、8日午後6時ごろ、陸自のヘリが火災現場を偵察した際、ヘリに搭載した赤外線カメラで熱源1カ所を確認した。
 9日早朝に再度ヘリで火災現場を偵察したところ、同山南側付近で新たに熱源3カ所、白煙2カ所が見つかった。
【転載終了】

毎日新聞
東北・山火事:福島浪江 消火活動難航、鎮火の見通しなく
2017年05月09日
 宮城、岩手、福島3県で発生した山火事は9日、延焼中の岩手県釜石市福島県浪江町で空と陸からの消火活動が日没まで続いた。気象条件に加え、浪江町では堆積(たいせき)した腐葉土の影響などから難航し、鎮火の見通しはない。
 釜石市平田(へいた)で8日発生した山林火災は、焼失面積が約400ヘクタールに拡大。火勢は一時、集落に約300メートルまで迫り、山中の神社のプレハブ小屋の一部を焼いた。
 原発事故に伴う「帰還困難区域」の福島県浪江町井手で起きた山林火災は、発生から丸10日たっても消えず、焼失面積は50ヘクタール以上。県によると、消火を阻む要因は、強風や乾燥に加え「広い範囲に積もった腐葉土」。ヘリからの散水で表層の火を消しても、落ち葉や腐葉土の中で火がくすぶり続け、一晩たつと再び表層も燃え始めるという。一方、8日に住宅など9棟を全焼し、山林にも延焼した同県会津坂下町の火災は9日に鎮火した。
 8日夜に鎮火した宮城県栗原市の山火事は、住宅など11棟の他、山林など約5ヘクタールを焼き、火元とみられる付近でたき火の跡が見つかった。【小鍜冶孝志、尾崎修二、山田研】
◇山火事、3〜5月の3カ月で年間件数の半数超を占める
 林野庁によると、山火事は2010〜14年の年平均で1635件発生し、3〜5月の3カ月で年間件数の半数超を占めている。
 春は乾燥や強風といった気象条件が重なりやすい上、行楽や山菜採りで入山者が増えたり、農家が枯れ草焼きをしたりするため。
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