核施設でトンネル崩落=放射能漏れなし−米西部

時事通信
核施設でトンネル崩落=放射能漏れなし−米西部
2017年05月10日12時55分

 【シアトル時事】米西部ワシントン州シアトルの南東約270キロにある核関連施設「ハンフォード・サイト」で9日、放射性廃棄物の貯蔵に使われる地下トンネルが一部崩落しているのが見つかった。けが人や放射能漏れの報告はないという。
 施設の発表などによると、トンネルはウランやプルトニウムを抽出する建屋の近くにあり、約6メートル四方にわたって崩れているのが9日朝に確認された。
 同施設は、米国が第2次世界大戦末期に長崎市に投下した原爆のプルトニウム製造拠点として知られる。AFP通信によると、1987年に最後の原子炉が閉鎖されたが、現在もタンクに大量の放射性廃棄物が保管されている。
【転載終了】

ニューズウィーク日本版】
アメリカ「最も汚い核施設」の実態
兵器用プルトニウムを長年製造していたワシントン州のハンフォード核施設で汚染水漏れが発覚
2013年3月11日(月)16時03分
デービッド・トリフノフ
[2013年2月26日号掲載]
 悪夢だ。今年2月、米ワシントン州にある「アメリカで最も汚染された核施設」で放射性廃液が漏れ出していると、同州のジェイ・インズリー知事が発表した。
 汚染水漏れが確認されたのは、同州南東部のハンフォード核施設で放射性廃液を貯蔵している地下タンク。流出している汚染水は年間に約570〜1140リットル相当だと、知事は説明した。当局によれば、現時点で同州東部での放射線量の変化は確認されていない。
 問題になっているのは、この施設にある177基の地下タンクの1つで、1940年代に造られた一重殻タンク(貯槽が1枚の鋼板でできている)だ。「当該の汚染水漏れだけでなく......同じ時期に造られたほかの一重殻タンクの安全性にも懸念が出てきた」と、インズリー知事は指摘。
連邦政府に対して、恒久的な対策を求めている。
 ハンフォードの施設は、第二次大戦期から冷戦期にかけて兵器用プルトニウムの製造工場として稼働(長崎に投下された原爆のプルトニウムもここで製造された)。冷戦終結後は施設の解体と除染が進められてきたが、ずさんな管理が常々指摘されていた。
From GlobalPost.com特約
[2013年2月26日号掲載]
【転載終了】