「疑念は山積みなのに30時間で採決とは」 国会前に怒りの市民

東京新聞
「疑念は山積みなのに30時間で採決とは」 国会前に怒りの市民
2017年5月19日 夕刊
 「共謀罪」法案の採決に向けた審議が衆院法務委員会で進んだ十九日午後、東京・永田町の国会周辺では、法案の採決強行に反対する集会が開かれ、参加者が「心を縛る法律要らない」「表現・思想の自由抑圧するな」などと抗議の声を上げた。
 正午ごろ始まった集会には、市民団体や労働組合、宗教団体など数十団体が参加。一帯の歩道の半分は人で埋め尽くされた。マイクを握った野党の国会議員は「いくらでも解釈可能な危険な法律」「戦前の治安維持法のように、国民の口をふさいで、戦争に向かうための法律ではないか」と声を張り上げた。
 早朝から駆け付けてチラシを配っていた東京都千代田区の男性(61)は「法案に対する疑念はたくさん残っているのに、国会の慣例にのっとって審議が三十時間過ぎたから採決するなんてあり得ない。多数派は何をやってもいいという数の横暴だ」と怒りをあらわにした。
 江東区の男性(71)は「共謀罪ができれば、警察のやりたい放題になる。こんな集会も捜査しようと思えば捜査され、こわくて参加者はいなくなる」と不安を口にした。
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東京新聞
加計学園新学部文書「書かれた内容 ほぼ事実」 実名記載の北村元自民議員が証言
2017年5月19日 朝刊
 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が、系列大学の獣医学部を国家戦略特区に新設する計画を巡る記録文書が存在した問題で、文書の一部に実名で登場する北村直人・元自民党衆院議員が十八日、本紙の取材に応じ、「文書の自分に関する部分はほぼ事実。昨年十月に文部科学省に伝えた内容だ」と証言した。 (小林由比)

 文書は、文科省が特区を担当する内閣府から「総理の意向だ」などと伝えられたことを示し、安倍首相の意向が同省の政策判断に影響を与えた可能性が出ている。民進党が入手し、菅義偉(すがよしひで)官房長官文科省は文書を認めていないが、北村氏の証言により信ぴょう性が高まった。(中略)
 北村氏は取材に「私の知る限りの情報を文科省に提供したものに、ほぼ間違いない。それを文科省がメモ書きしたものだろう」と話した。
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