東電株主総会で脱原発提案否決 経営陣刷新は承認

東京新聞
東電株主総会脱原発提案否決 経営陣刷新は承認

2017年6月23日 夕刊
 東京電力ホールディングス(HD)は二十三日、東京都渋谷区の代々木第一体育館株主総会を開いた。一部の株主は脱原発を求める提案を出したが、実質的に議決権の過半を握る政府などの反対で否決された。取締役十三人のうち十人を入れ替える経営陣の大幅な刷新案は承認された。
 広瀬直己(なおみ)社長は、福島第一原発の事故処理費用が昨年末時点で二十二兆円に膨らむ見込みになったことを報告。「大胆な企業改革で福島復興への原資の創出に取り組む」と語った。
 一部の株主は、脱原発を求めて柏崎刈羽原発新潟県)の廃炉など九議案を提出。提案した株主は「事故の重い責任を果たすためにも、原発の再稼働による目先の利益にとらわれるのではなく、自然エネルギーなど長期的な成長が見込める分野に力を入れるべきだ」などと述べた。
 これに対し、東電の経営陣は「原発は国が『重要な電源』と位置付けている」と反対。東電の議決権のうち50・1%は政府と大手電力会社でつくる「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が握っており、一般株主からの提案はすべて否決された。(後略)
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【日テレニュース24】
東電説明に「ウソだもん、これ」規制委激怒
2017年6月28日 20:05
東電は28日、福島第一原発の汚染水の流入があたかも主に凍土遮水壁の効果で減ったかのような説明をし、原子力規制委の更田委員長代理は「人を欺こうとしているとしか思えない。ウソだもん、これ(遮水壁の効果図)」などと激しく怒った。(中略)
 原子力規制委・更田委員長代理「(東京電力は)人を欺こうとしているとしか思えない。ウソだもん、これ(遮水壁の効果図)。陸側遮水壁、何も関係ないじゃん」「そんな説明が後から後から出てくるような図を描く限り、東京電力はいつまでたっても信用されませんよ」
 メルトダウンした原子炉建屋に流れ込み汚染水となってしまう地下水は、主に周辺に増設した井戸でくみ上げて減らしているのが実態。
 しかし東電は28日、あたかも主に凍土遮水壁の効果で流入が減ったかのような説明をし、原子力規制委員会の更田委員長代理が激しく怒った。
 東電は近く、遮水壁の凍結作業を完了する予定だが、350億円の国費を投入し期待した効果があったのか、検証する必要がある。
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